TOKI ART SPACE
トキ・アートスペース

村上慎二 展
Shinji Murakami
 
…will be my first word.
 
2025年11月11日(火) - 11月16日(日)
12:00 - 19:00 最終日17時まで

  Artist's Comment

企画 Period
…will be my first word. 村上慎二 展

斎藤義重さん宅にお伺いしたのは1987年頃だっただろうか?長い坂道と芝生の緑と、箱に入れられた大量の郵便物と、頂いた紅茶を覚えている(ウェッジウッドの器だったか?)。
「ところで、君はあまり学校に来なかったけれど、なにしてたの?」そのように聞かれた。
出雲地域の神社を中心に、全国の押さえておきたい神社を片っ端から巡っていたと言うと、身を乗り出して「詳しく聞きたい」と言われた。
それは話しかけのまま終わった。奥様が長居は疲れるからホドホドにしてくれと・・・。
「もう少し話しを聞きたかった」そう言いながら門まで送ってくれた義重さんだった。そして執拗なまでに「気をつけて帰れ」と繰り返すのだった。

義重さんの様々な資料や批評を読んでも「プリミティブな問題に立ち返ること」という、繰り返し言われた言葉について見かけない。最後にお会いしたのはルナミ画廊での私の個展だったが、その時の別れ際にも「プリミティブな問題に立ち返ることを忘れないように」と言われた。
人は何故か、この言葉を避けているのだろうか?

私があまり学校に行かなかった理由は、合評会での義重さんからの言葉だった。
「君は勝手にやって良い」
義重さん宅に伺った時にそのことを話したが、当人はさっぱり覚えていなかった。それどころか「それはまずいことを言ってしまった」と困惑していた。そして「今からここを音読しなさい」と厚い本を出された。
〈新約聖書 ヨハネによる福音書 1章 1~18節〉
これが義重作品の根幹だそうだ。ある意味、奥義である。
その時、私はその意図が分からなかったが、だんだんと分かってきた。この箇所は(西欧での)写真論でもある、と。
それにしても、斎藤義重論にスッポリ抜け落ちた言葉は、何処へいってしまったのだろう。解釈不能なのだろうか。それが評論の限界だとすれば興味深い。

今回の展示作品は1945年の夏、私の父に起きた現場に立ち、父の残した言葉を実現したこと。

撮影地:福岡県糸島市

作品について詳しくは Blog : note ムラカミ
https://note.com/large_hebe1179





撮影地:福岡県糸島市








 

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