スタートは何もわからないまま、ただキャンバスに向かうところから始まった。
それから気がつけばおそろしいほどの月日が流れていたことに驚くばかりだ。
その長い時間を飛び越えて、初めてキャンバスに向かった頃の感覚が蘇る。
しつこくしつこく一つの画面に向かっていくうちに、ふっと意識が変わる瞬間が来る。
その一瞬、血が沸き立つ感触がある。
何かを求めているのに、それが何かわからない。
見つけようと思っても、視線を向けると見えなくなってしまう。
視界の端で捉えた小さな星のように、見えたか、と思った瞬間消える。
自分が積み重ねてきた時間に思いを馳せつつも、まだ見たことのない何かを探し続けている。
今回の個展に合わせて、雑文集を編みました。上の文章はそこに載せている同じタイトルの文章です。
この雑文集は私のアート制作のステイトメントであり、また自分の軌跡をたどったものでもあります。
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